内臓疾患

腰痛ではない病気

筋膜、筋肉、関節などが原因の腰痛ではなく、
内臓などの病気が原因の腰痛もありますのでご注意ください

この様な症状の時はすぐに受診をしましょう

大半の腰痛は自然によくなりますが、まれながら治療を急ぐべきケースもあるので注意が必要です。

内臓の機能低下、病気など、また骨の腫瘍などのため腰に痛みが出ることもあります。
その反応や痛む場所、痛みの強さなど症状は様々です。

<筋肉、関節性の腰痛と違う痛み方>
・楽になる姿勢がない(横になっても、じっとしていても腰が痛む)
・夜中に痛くなる
・冷や汗などが出る
・動作に関係なく腰や背中が痛む
・排尿、排便時に異常が見られる
・腰痛が次第に悪化する

<腰から背中にかけて痛みがでる場合>
・腰痛や背中の痛みを伴う可能性のあるものは、胃腸・膵臓・腎臓・胆のう・膀胱などの病気や婦人病などがあります
・血管の病気による激しい背中ら腰の痛み

(1)じっとしていても痛みが引かない、楽になる姿勢がない

内臓疾患や血管の病気などが疑われる症状
じっとしていても痛みが引かない、楽になる姿勢がない場合は内臓の病気などや、また骨の腫瘍などのため腰に痛みが出ることもあります。

この場合下記のような病気も考えられますのでご注意ください。
大動脈解離など一刻を争うこともありますのでご注意ください。

①がんの転移

がんの脊椎への転移も強い腰痛を引き起こします。近年、がん自体の治療成績が向上し、患者さんの寿命が延びたため、このような腰痛が増えています。

②内臓の病気による腰痛

腎結石や胆石、子宮の病気などの内臓の病気で腰痛が起きることも珍しくありません。膵炎や十二指腸潰かいよう瘍などでは、腰よりやや上の背中に痛みが走ることがあります。

③血管の病気による激しい背中ら腰の痛み

お腹を通っている大動脈の内側の壁が破れて(大動脈解離)、激しい腰痛が急に起きることがあります。
とくに突然、背中から腰にかけて激しい痛みが起こり、からだを動かさないのに強く痛むときには大動脈解離の可能性があり、一刻を争います。
救急治療が必要な‘危険な腰痛’の代表です。

(2)足のしびれや麻痺、尿・便の失禁などを伴う

脊椎の中の神経(馬尾神経)が強く障害されていることを示す症状です。
治療のタイミングを逃すと治療後の神経の回復が悪く、後遺症が残ってしまいます。

(3)熱がある

体温の上昇を伴う場合、脊椎への細菌感染が考えられ、専門的な検査・治療が必要です。

(4)痛みが徐々にひどくなる

がんなど進行性の病気や別の病気が併発した可能性があります